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公開日: 2026 年 10 月 28 日
この記事は 2026 年 10 月時点の情報です。
9 月から 10 月にかけて、Admina ヘルプセンターをどう変えたのかを数字とあわせて振り返ります。

2か月の変更量

2026 年 9 月 1 日から 10 月 28 日までに、Admina ヘルプセンターのリポジトリでマージした変更をまとめると次のとおりです。 行数はパッケージのロックファイル(依存関係を記録する自動生成のファイル)を除いて数えています。 営業日に換算すると、1 日あたり 10 本近くのプルリクエストをマージしてきた計算です。

トップページとナビゲーションの再編

トップページは Mintlify のデフォルト UI から検索窓を中心にしたヘルプセンター型のレイアウトに作り直しました。検索窓の下に 3 つのサービスへの入口を置き、その下によく使われると考えた導線(やりたいことから探す)を設置しました。 ヘッダーのタブは 8 つから 6 つに減らしました。中身が 2 ページしかなかったタブはホームに統合し、API リファレンスと Remote MCP は 1 つのタブにまとめています。 変更前の画面は検索窓やメニュー、画像などのパーツが全体に散らばっていて、目線が泳ぎやすい作りでした。変更後は検索窓を中心にパーツを整理し、すっきりした見た目にしています。
変更前のトップページ。ヘッダーにガイド、IT Management、AIヘルプデスク、Integration、API リファレンス、Remote MCP、リソース、ブログの 8 つのタブが並び、左にガイドのサイドバー、本文に検索窓とサービス紹介の画像がある

変更前のトップページ

再編後のトップページ。ヘッダーにホーム、IT Management、AIヘルプデスク、インテグレーション、API・MCP、ブログの 6 つのタブが並び、「何かお困りですか?」の見出しと検索窓、3 つのサービスのカード、やりたいことから探すの 6 枚のカード、新着情報が上から並ぶ

9 月の再編後のトップページ

Microsoft Clarity のデータを見て直したトップページ

トップページを作り直したあとも Microsoft Clarity で集めたクリックとスクロールのデータを見て継続的に改善しています。 2026 年 10 月 12 日から 26 日までのデスクトップのデータでは、カードを 2 段に並べていた新着情報の 2 段目まで届いていたのは訪問者の約 25% でした。新着情報より上にあった「やりたいことから探す」は 75〜86% の人が目にしていましたが、クリックは全体の 3% と想定より少ない結果でした。
変更前のトップページのクリックのヒートマップ。見出しと検索窓の領域が 18.49%、ヘッダーのタブが 13.21%、やりたいことから探すの領域が 3.02%、新着情報の各カードが 0.38〜1.13% のクリック率で表示されている

Microsoft Clarity のクリックのヒートマップ

変更前のトップページのスクロールのヒートマップ。やりたいことから探すの 2 段目付近に 75%、新着情報の見出しの下に 50%、新着情報の 2 段目に 25% の線があり、下に行くほど到達した訪問者が減っている

Microsoft Clarity のスクロールのヒートマップ

そこで新着情報を「やりたいことから探す」より上に移し、最新 3 件を画像付きのカード、続く 5 件を日付とタイトルの一覧にしました。件数を保ったまま高さを抑えたので、ページを開いてすぐの画面で新着情報が見えるようになっています。 新着情報と「やりたいことから探す」のどちらを上にするかはとても迷ったのですが、新着情報を見て新機能などを知ってほしいという思いでいったん新着情報を上へ移すと決めました。もちろん、これで確定というわけではなく、使われ方を見つつ改善していきます。
現在のトップページ。「何かお困りですか?」の見出しと検索窓、横長の 3 つのサービスのカードの下に新着情報があり、最新 3 件が画像付きのカード、続く 5 件が日付・種別・タイトルの一覧で並び、その下にやりたいことから探すのカードが続いている

新着情報を上に移したあとのトップページ

URL を貼ったときの見え方

Admina を使った運用手順を作ったり、ほかのメンバーにチャットで共有したりするときに、ヘルプセンターの URL を Notion や Slack に貼ることがあるのではないでしょうか。 各ページの OGP(URL を貼ったときに出るタイトルや説明文、画像)を整えたので、貼ったリンクを見ただけで何のページかが分かりやすくなりました。OGP の画像はページごとのタイトルと説明文から自動で作っています。運用手順のページにヘルプの URL を貼るときに、表示を確かめてみてください。
Notion のページに「従業員の追加手順はこちら」と書き、その下にヘルプページの URL をブックマークとして貼った状態。ページのタイトル「従業員の追加・変更・削除」と説明文、URL が表示され、右側には Admina のロゴ、分類名「ディレクトリ」、ページのタイトルと説明文が入った画像が表示されている

ヘルプページの URL を Notion に貼ったときの表示

パフォーマンスと SEO とアクセシビリティ

ページの表示の速さや検索での見つけやすさ、読みやすさにも手を入れました。 パフォーマンスでは、以前のトップページで自動再生していた約 87 MB のサービス紹介動画を外しました。トップページを作り直したときに外したので、ページを開いたときに読み込むデータが動画の分だけ減っています。 検索結果に出るページの説明文(meta description)も見直しました。連携ガイドの説明文は連携仕様から自動で作るようにし、短すぎたりほかのページと重複したりしていた説明文は本文に沿って書き直しています。API リファレンスで同じ名前だったページも、タイトルで区別できるようにしました。 目の見えにくい方や音声入力・スクリーンリーダーを使う方にも読みやすいよう、文字色のコントラスト比や読み上げられるボタン名などのアクセシビリティも見直しています。変更を公開する前の自動チェックでも、アクセシビリティの問題を検出するようにしています。 ほかにも多くの箇所を修正し、計測してみると、PC 表示でトップページの場合、Google の Lighthouse でパフォーマンス、ユーザー補助、おすすめの方法、SEO の 4 つのカテゴリがすべて 100 点になりました。 ※ 筆者の環境でシークレットウインドウを使ってデスクトップ版を計測した結果です
Chrome DevTools の Lighthouse で https://support.i.moneyforward.com/ を計測した結果。パフォーマンス、ユーザー補助、おすすめの方法、SEO の 4 つのスコアがすべて 100 と表示されている

トップページを Lighthouse で計測した結果

ヘルプの内容の見直し

Admina は 2021 年 11 月に正式リリースされたプロダクトなのですが、5 年間にわたって手動で編集していたためか、画面やボタンの名前などを中心にかなりの部分で現行仕様とずれが発生していました。 そこで AI を用いてヘルプの記述を本番のプロダクトコードと照らし合わせました。編集しなかったページがほとんどないほど、食い違っていた箇所を直しています。 さらにお問い合わせ内容や社内のメンバーが Admina について分からなかった点を集めて、編集を重ねました。「この操作をしたらどうなるか」「この機能では何ができないか」といった手順だけでは分からない仕様を、各ページの FAQ や注記として足しています。 このヘルプへの反映は Claude Code のルーチン(決まった時刻に自動で動く AI のタスク)で自動化しています。ルーチンが寄せられた質問をもとに、記述の追記・変更・削除のプルリクエストを出し、人が内容を確認してからマージします。この期間の約 350 本のプルリクエストのうち約 140 本は、このルーチンが出したものです。

追加したページ

よくお問い合わせをいただく内容やヘルプへの反映が間に合っていなかった部分を補うために、次のページを追加しました。 あわせて、AIヘルプデスク リリースノートに 2026 年 6 月から 9 月までのリリースを追加しました。

連携可能SaaS一覧のその後

連携可能SaaS・機能対応一覧は 9 月に作り直したあとも機能を足しています。一覧を作り直したときの内容は以前の記事で紹介しました。
  • 絞り込んだ結果を CSV でダウンロードできるようにしました。社内で連携できる SaaS を検討するときに、表計算ソフトで開いて使えます
  • API や OAuth で連携できるプランとできないプランを調べるのは大変だろうと思い、「連携可能プラン」の列に各 SaaS のどのプランで連携できるかを載せました。AI が各サービスの公式ページを調べた結果をもとに、206 サービス分を反映しています

おわりに

まだまだコンテンツの内容など改善したい点はたくさんあるのですが、いったんここで振り返ろうと思い記事にしてみました。 下記は週ごとにマージしたプルリクエスト数のグラフです。
2026 年 8 月から 10 月までに、週ごとにマージしたプルリクエストの数の棒グラフ。8 月から 9 月前半は週 10〜30 本前後。9 月 28 日の週が最も多く 133 本で、10 月は週 30〜60 本ほど。9 月 1 日以降は記事の対象期間として背景に帯が敷かれている
9 月の前半はヘルプセンターをどう改善するかを考えたり、AI で自動反映する仕組みの設計や PoC をしたりしていました。9 月末の週に 133 本まで跳ねているのが自動反映のルーチンを動かし始めたタイミングです。過去の質問を 400 件近く取り込み、ヘルプに反映するものとしないものの分類から、プルリクエストの作成までを AI に任せました。このとき私はひたすらレビューだけをする人になっていました。 実は Admina ヘルプセンターの内容は、プロダクト内のサポートチャットの AI も読み込んでいます。このページの右下にあるオレンジのアイコンからも呼び出せます。 そのためヘルプセンターを改善すると、ドキュメントをまったく読まない方でもチャットの AI を通して自己解決しやすくなります。今回の改善ではこの効果も狙っています。 プロダクトのフィードバックはもちろんのこと「ヘルプセンターにこんな画面や解説があったらうれしい」というご意見があれば、ぜひサポートのチャットからお寄せください。
最終更新日 2026年10月28日